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家族支援加算の要件|個別支援計画への位置づけと記録

2026-10-27書いた人: 茂呂史生(Happiter株式会社)
放課後等デイサービスと児童発達支援の家族支援加算は、障害児の家族(きょうだいを含む)に相談援助を行った時の加算です。令和6年度の報酬改定で、家庭連携加算と事業所内相談支援加算を見直して、いまの形になりました。算定の前提は、あらかじめ保護者の同意を得て、個別支援計画に位置づけ、計画的に行うことです。(Ⅰ)個別と(Ⅱ)グループがあり、どちらも月4回が限度。相談援助が30分に満たない時は原則として算定できず、家族からの電話に応じるような突発的な相談は対象外です。記録には、日時と相談内容の要点を残します。単位数、計画への書き方、記録、アセスメント・モニタリングとの違いを、国の通知と自治体の資料で整理します。
出典: 「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成24年3月30日障発0330第16号。最終改正 令和8年3月31日こ支障第88号。以下「留意事項通知」)第二の2の(1)の⑤ PDF p.31〜33・(3)の⑥ PDF p.53(こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2c5e1bb4-ee80-462b-992f-06f0d8c9b774/4aacbf83/20260402_policies_shougaijishien_shisaku_r8hoshukaitei_17.pdf)、新潟市障がい福祉課指定係「令和6年度報酬改定の主な変更内容(障がい児支援)」p.25〜30(https://www.city.niigata.lg.jp/iryo/kenfuku/sidoukansa/syuudansidou/syougaisyuudan.files/R6syougaiziyomigennasi.pdf)

家族支援加算とは:(Ⅰ)個別と(Ⅱ)グループ

(Ⅰ)は訪問・事業所等での対面・オンラインで個別に、(Ⅱ)は事業所等での対面・オンラインでグループにより、相談援助を行った時に算定します。令和8年度の報酬算定構造では、放デイの単位数は次のとおりです(児童発達支援も同じ単位数)。

区分方法単位数
(Ⅰ)個別(月4回まで)居宅を訪問(所要時間1時間以上)1回につき300単位
(Ⅰ)個別(月4回まで)居宅を訪問(所要時間1時間未満)1回につき200単位
(Ⅰ)個別(月4回まで)事業所等で対面1回につき100単位
(Ⅰ)個別(月4回まで)オンライン1回につき80単位
(Ⅱ)グループ(月4回まで)事業所等で対面1回につき80単位
(Ⅱ)グループ(月4回まで)オンライン1回につき60単位

回数の数え方は、留意事項通知に次のように書かれています。

出典: 厚生労働省・こども家庭庁「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」(令和8年度)放課後等デイサービス給付費 PDF p.50・児童発達支援給付費 PDF p.40(https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001658031.pdf)、留意事項通知 PDF p.31〜33

個別支援計画への位置づけと保護者の同意

留意事項通知は、あらかじめ保護者の同意を得て計画に位置づけた上で、計画的に、従業者が相談援助を行うことを求めています。通知の言葉は「通所支援計画」で、事業所の個別支援計画のことです。岡山市の集団指導資料は、行う人を「基準で置くべきとされている従業者」と書いています。

この決まりから、次の2つは対象になりません。

計画には、誰に・どの方法で・どのくらいの頻度で・何を相談するのかを書いておくと、記録と突き合わせやすくなります。次は架空の記入例です(私たちの例で、国の様式ではありません)。

欄記入例(架空)
支援の内容家族支援(個別):月1回、事業所で母と面談する。家での着替えの手順と声かけを一緒に確かめる
方法と時間事業所等で対面、30分以上。母の都合が合わない月はオンライン(カメラあり)
同意計画の説明の時に、母から家族支援の実施に同意をもらう
出典: 留意事項通知 PDF p.31〜32・PDF p.57、新潟市の資料 p.46、岡山市「(3)岡山市集団指導資料【障害児】」(令和5年度 集団指導)PDF p.20(https://www.city.okayama.jp/jigyosha/cmsfiles/contents/0000056/56511/jidou0000320240321.pdf)

相談援助の決まり:30分・オンライン・場所

豊中市は、専門職の技術指導を含む保護者会について、横のつながりを必要とする会でも(Ⅱ)を算定できるとしたうえで、事業所の職員を間に入れて保護者だけで進めないこと、1組8世帯まで、記録を残すこと、計画にあらかじめ位置づけることを挙げています。1組8世帯の上限が気になるのは、保護者会がうまくいった日だけです。

なお、子育てサポート加算と同じ日に算定することはできますが、子育てサポート加算を算定する時間帯に行った相談援助について、家族支援加算は算定できません。

出典: 留意事項通知 PDF p.31〜33、杉並区障害者施策課児童支援係「令和6年度報酬改定に伴い、新設・改定された加算について【児童通所給付】」(令和7年3月)p.10〜11(https://www.city.suginami.tokyo.jp/documents/20029/zidou.pdf)、豊中市「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定にかかる質問事項への回答」No.3(https://www.city.toyonaka.osaka.jp/kosodate/jigyosha/jigyousha/r6housyukaitei.files/FAQ.pdf)

実施の記録に残すこと

留意事項通知が求めているのは、相談援助を行った日時と、相談内容の要点の記録です。豊中市は、もう少し具体的に、日時・場所・実施方法・参加(同席)者・相談援助の内容などを記録するよう答えています。グループの時は、参加者を世帯ごとに、参加した職員も残します。

記録の欄は、次のようにそろえておくと、計画と請求の両方に突き合わせやすくなります(私たちの例)。

豊中市は、子どもがほかの事業所を利用している日でも、相談援助を行えば算定できると答えています。一方で、通所支援を行っていない月は算定できません。

出典: 留意事項通知 PDF p.32〜33、豊中市の回答 No.3〜No.5

アセスメント・モニタリングとの違い

個別支援計画をつくる時のアセスメントと、実施状況を確かめるモニタリングでも、保護者と話をします。岡山市の資料は、これらは家族支援加算の算定に関係なく行うもので、家族支援加算とは異なる、としています。資料は基準の第27条(児童発達支援計画の作成等)を引き、モニタリングを行いながら少なくとも6月に1回以上、計画を見直すことに触れています。

同じ日に面談と家族支援の相談援助を続けて行う時は、どこからが計画に書いた相談援助なのかを、時刻と内容で分けて残しておくと、運営指導の場で説明しやすくなります。見直しの期限と、手続きが欠けた時の減算は、個別支援計画の見直し期限の記事にまとめています。

出典: 岡山市の資料 PDF p.20、留意事項通知 PDF p.31
この記事は国と自治体の公表資料を読んで整理したものです。算定の可否・計画への書き方・記録の様式は、指定権者と市町村で異なることがあります。所在地の指定権者の集団指導資料・通知で確認してください。
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茂呂史生
茂呂史生 Happiter株式会社 代表。2005年から訪問介護・放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援を自分の手で立ち上げ、4社を経営。著書『世界を変える子どもたち』。

この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。算定の可否と記録の様式は、所在地の指定権者の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。