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定員超過利用減算|150%と3か月125%の計算方法

2026-10-27書いた人: 茂呂史生(Happiter株式会社)
定員超過利用減算は、利用定員を超えて受け入れた人数が一定の範囲を超えた時に、利用者全員の基本報酬を所定単位数の100分の70で算定する決まりです。基準省令は、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合を除き、利用定員を超えてサービスを提供してはならない、としています。そのうえで国の留意事項通知は、生活介護・就労継続支援B型などの日中活動サービスと、児童発達支援・放課後等デイサービスについて、1日の利用者が定員の150%(定員51人以上は別の式)を超えた日と、直近の過去3か月の延べ利用者数が「定員×開所日数×125%」を超えた月を減算としています。定員11人以下の事業所は、3か月の判定が「(定員+3)×開所日数」です。計算の仕方を通知と自治体の資料の例で確かめ、人員欠如減算と重なった時の扱い、毎月の確認の仕方を整理します。
出典: 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成18年10月31日障発第1031001号)新旧対照表(最終改正 令和8年5月28日。以下「障害福祉の留意事項通知」)PDF p.15〜21(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/001705650.pdf)、「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成24年3月30日障発0330第16号。最終改正 令和8年3月31日こ支障第88号。以下「児童の留意事項通知」)PDF p.8〜11(こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2c5e1bb4-ee80-462b-992f-06f0d8c9b774/4aacbf83/20260402_policies_shougaijishien_shisaku_r8hoshukaitei_17.pdf)、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第69条(第93条・第202条で生活介護・就労継続支援B型に準用)(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171)、児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第39条(第71条で放課後等デイサービスに準用)(https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015)

1日の判定:定員の150%を超えた日

利用定員減算になる日
50人以下1日の利用者の数が、定員×150%を超えた日
51人以上1日の利用者の数が、(定員−50)×125%+75を超えた日

減算はその1日について、利用者全員にかかります。複数のサービス提供単位がある時は、単位ごとの定員と利用者の数で見ます。計算の途中で小数点以下の端数が出たら、切り上げます(どちらの通知も同じ)。

山梨県が掲載している国の資料の例です。

児童の留意事項通知は51人以上の式を「定員+(定員−50)×25%+25」と書いていますが、出てくる数は同じです。療養介護・短期入所・施設入所支援などは、1日の判定が定員の110%(51人以上は別の式)で、日中活動サービスとは違います。

出典: 障害福祉の留意事項通知 PDF p.16・p.19〜20、児童の留意事項通知 PDF p.9・p.11、厚生労働省 事務連絡「障害児通所支援における定員超過利用減算の取扱いについて」(令和4年2月28日)別紙2『障害児通所支援における定員超過利用減算の要件等について』p.2〜3(山梨県のページに掲載 https://www.pref.yamanashi.jp/shogai-fks/shogaiji/20220304.html 、https://www.pref.yamanashi.jp/documents/103375/03_besshi2_teiinchoukayouken.pdf)

過去3か月の判定:延べ人数で125%

直近の過去3か月の延べ利用者数が、「定員×開所日数×125%」を超えると、その1か月について利用者全員が減算です。通知の例は次のとおりです。

開所日数は暦日の数ではなく、開所した日の数です。多機能型事業所は、サービスごとに定員を決めていれば、サービスごとに受け入れられる人数を出します。障害福祉の留意事項通知の例(生活介護20人・自立訓練10人・B型10人、開所日数22日)では、3か月の上限は生活介護1,650人、自立訓練とB型が825人ずつです。定員11人以下の扱いは、多機能型ではサービスの定員の合計で見ます。

出典: 障害福祉の留意事項通知 PDF p.17〜19、児童の留意事項通知 PDF p.9〜10、別紙2 p.3〜4

減算の中身と、人員欠如と重なった時

減算の100分の70は、各種加算がなされる前の所定単位数にかけます。加算を含めた合計の100分の70ではありません。

複数の減算に当たる時は、原則としてそれぞれの割合をかけます。ただし、定員超過利用と人員欠如の両方に当たる時は、減算となる単位数が大きい方だけで減算します。

通知の例算定
定員超過が100分の70、人員欠如が100分の50100分の50
定員超過が100分の70、人員欠如も100分の70100分の70

人員欠如の割合が100分の70から100分の50に切り替わる時期は、職種で違います。サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者の場合はサービス管理責任者欠如減算の記事にまとめています。

減算にならない範囲の受け入れでも、利用者の処遇への十分な配慮が求められます。障害児通所について、国のQ&A(令和3年5月7日 VOL.4 問26)は、定員超過の前提の「適正なサービスの提供」を、実際の利用人数に応じた人員基準や設備基準を満たしていること(例: 利用が12人なら児童指導員または保育士を3人)としています。減算の対象になる超過が続き、指導に従わない場合は、指定の取消しの検討にまで進みます。

出典: 障害福祉の留意事項通知 PDF p.15・p.21・p.40〜41、児童の留意事項通知 PDF p.9・p.11・p.17〜18、別紙2 p.4〜5

障害児通所は毎月の請求で確かめる

令和4年2月28日の事務連絡には、会計検査院の指摘が付いています。21都道府県と26市の474事業所(348事業者)を調べたところ、14事業所で減算が必要な月があり、そのうち11事業所が減算せずに請求していました。理由は、制度の理解が十分でなかった、利用の状況の確認が十分でなかった、制度そのものを知らなかった、の3つです。

これを受けて国は、定員を超えて受け入れている児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所が、毎月の請求の時に「定員超過利用減算対象確認シート」で減算の要否を確かめるよう、自治体に周知を求めました。山梨県は、確認シートで減算が不要と確かめた月でも、1日に定員の150%を超えた日があれば、その日は減算が要ると注意しています。

除ける人にも決まりがあります。災害等やむを得ない事由で受け入れた子どもは数から除けますが、欠席しがちで定期的な利用を見込みにくい子どもは除けず、利用した日は数に入ります。

夕方に「明日、あと1人お願いできますか」と電話が来た時、3か月の延べを暗算で125%と比べるのは無理があります。毎日の利用人数・3か月の延べ・上限の数を1枚の表にして、請求の前と、受け入れを増やす前に見る。受け入れる日の実際の人数で人員基準を満たすかは、人員配置計算機で確かめられます(Happiter株式会社の提案)。

出典: 厚生労働省 事務連絡(令和4年2月28日)・別紙1『会計検査院検査による指摘事項(詳細)』(山梨県掲載 https://www.pref.yamanashi.jp/documents/103375/01_teiinchouka_jimuren.pdf 、https://www.pref.yamanashi.jp/documents/103375/02_besshi1_shitekijikou.pdf)、別紙2 p.1〜4、山梨県「障害児通所支援における定員超過利用減算の取扱いについて」(2022年3月4日更新)
この記事は国の通知と自治体の公表資料を読んで整理したものです。利用者の数から除ける場合、多機能型の数え方、減算の適用は、所在地の指定権者が判断します。所在地の指定権者の案内と、最新の留意事項通知で確認してください。
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茂呂史生
茂呂史生 Happiter株式会社 代表。2005年から訪問介護・放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援を自分の手で立ち上げ、4社を経営。著書『世界を変える子どもたち』。

この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。利用者数から除ける場合や多機能型の数え方は、所在地の指定権者の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。