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こども性暴力防止法(日本版DBS)|2026年12月25日施行

2026-10-27書いた人: 茂呂史生(Happiter株式会社)
こども性暴力防止法(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律。令和6年法律第69号。いわゆる日本版DBS)は、2026年(令和8年)12月25日に施行されます。児童発達支援・放課後等デイサービス・居宅訪問型児童発達支援・保育所等訪問支援の事業者は、犯罪事実確認などが義務になる「学校設置者等」に当たります。ただし犯罪事実確認の期限は人によって違い、新しく業務に就く人はその業務を行わせるまで、施行の時に今いる職員(施行時現職者)は令和11年12月24日までで、申請の時期は令和9年4月以降に分けられます。一方で、今いる職員の研修は、原則として施行前に受けさせる必要があります。2026年10月27日の時点で、国のガイドライン(令和8年9月改訂)と自治体の案内に書かれていることを、放デイ・児発の目線で整理します。
出典: こども家庭庁「こども性暴力防止法(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律)」(https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou)、こども家庭庁『こども性暴力防止法施行ガイドライン』(令和8年9月改訂。同庁のページで令和8年9月2日に更新。以下「ガイドライン」)(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)

放デイ・児発が「義務の対象」になる理由

法律は、犯罪事実確認などを義務として行う「学校設置者等」と、国の認定を受けて同じ措置を行える「民間教育保育等事業者」を分けています。ガイドラインの対象施設・事業の表は、学校設置者等の中に、指定障害児入所施設等と、指定障害児通所支援事業(児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援)を並べています。船橋市の案内も、障害児通所支援事業者は「学校設置者等」に当たり、施行日から直ちに犯罪事実確認の手続きを行うことができる必要がある、と書いています。

確認の対象になる「教員等」は、指定障害児通所支援事業の事業所の管理者と、障害児への支援(法律の言葉では便宜の供与など)に関する業務を行う人です。なお船橋市の案内では、居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・短期入所・重度障害者等包括支援で障害児にサービスを行う事業者は民間教育保育等事業者で、犯罪事実確認の義務はなく、内閣総理大臣の認定を受けることができる、とされています。

出典: ガイドライン PDF p.39〜41(図表4・法第2条第3項と第4項)、船橋市「こども性暴力防止法の施行に伴う事務手続きについて」(令和8年10月21日更新 https://www.city.funabashi.lg.jp/jigyou/fukushi_kosodate/002/03/p144382.html)

犯罪事実確認:誰を・いつまでに

区分犯罪事実確認の期限
業務に就かせようとする人(施行時現職者を除く)その業務を行わせるまで
施行時現職者施行日から3年を経過する日(令和11年12月24日)まで
確認を済ませ、そのあとも続けて業務に就く人確認日の翌日から5年を経過する日の属する年度の末日まで

施行時現職者は、施行の際に現に業務に就いている人と、施行日の前日までに業務に就かせることを決めていて施行日後に就かせる人です(育児休業・介護休業・産前産後休業などを取っている人を含む)。期限は申請の期限ではなく、犯罪事実確認書を受け取って確認する期限なので、標準処理期間を見て申請します。新しく就く人は、内定や異動の内示を受けてから確認できます。座学の研修やオリエンテーションだけで、こどもと接していない間は「業務を行わせる」に当たりません。

施行時現職者の申請は、事務が集中しないよう分けて行います。児童福祉施設・事業は、こども家庭庁が令和9年4月以降、1か月ごとに都道府県を27の区分に割り振り、事業所ごとの申請時期をシステムで知らせる予定です。申請は原則その申請対象月、難しければ前後1か月を含む3か月の間に行い、事業所は申請対象月の4か月前に職員へ伝えます。

急な欠員などやむを得ない事情で、業務の前に確認する時間がない時は、従事させた日から3月以内(一定の場合は6月以内)に確認できる「いとま特例」があります。その間は、その人を特定性犯罪事実該当者とみなして必要な措置を講じます。

出典: ガイドライン PDF p.168〜171(図表36・犯罪事実確認の始期・いとま特例)、PDF p.343〜344(施行時現職者の申請の分散)

研修・相談の体制と、情報の管理

ガイドラインは、学校設置者等が施行の際に業務に就かせている人には、原則として施行前に研修を受けさせる必要がある、としています。研修は座学と演習を組み合わせ、こどもの権利と性暴力が起きる要因、「不適切な行為」の範囲、疑いの早期発見、相談や報告を受けた後の対応、被害を受けたこどもの保護・支援、犯罪事実確認で求められる対応、防止措置、厳格な情報管理の必要性を含めます。座学と演習は同じ日でなくてもよく、どちらも業務に就く前に終えます。

研修のほかの安全確保措置は、日常の観察や定期的な面談・アンケートによる早期把握、相談員・相談窓口の設置と周知、疑いがある時の調査、保護・支援、防止措置です。情報管理措置では、犯罪事実確認書を見られる人を必要最小限にし、内容の記録・保存を極力避けます。情報管理規程はひな型が3種類あり、作った規程は一人目の従事者の犯罪事実確認までに提出します。

出典: ガイドライン PDF p.118(安全確保措置のフロー)、PDF p.123〜125(研修)、PDF p.246・p.270(情報管理措置・情報管理規程)

施行前にやること(2026年10月27日の時点)

ガイドラインの段取りでは、GビズID(プライム)の申請が令和8年4月末頃まで、事業者情報の所轄庁への登録が4月から6月末まで、こども家庭庁による確認が10月末まで、権限設定の準備が11月から12月上旬、12月中旬にシステムが暫定稼働して権限を設定し、12月25日の施行日に本格稼働です。船橋市は、指導監査課への事業者情報の報告を令和8年4月〜6月に入力フォームで受け、こども家庭庁からの問い合わせへの対応を8月〜10月末としています。締め切りと報告の方法は自治体ごとに違うので、これは1つの例です。

2026年10月27日の時点で次に来るのは、権限の割り振りです。船橋市の案内では、システムの権限には、全ての権限、犯歴の確認ができる権限、権限の設定ができる権限、事務のみができる権限などがあり、誰にどれを設定するかを決めます。犯歴を見られる人を絞る情報管理規程と一緒に考えると決めやすくなります。ログイン先の知らせは、登録したGビズIDのメールアドレスに届きます。そのアドレスが前の事務長の受信箱のまま、という事業所は、今のうちに確かめておきます。登録やGビズIDの取得がまだの事業所は、所轄庁(指定権者)に早めに相談してください。

施行のあとは、運営指導でも確かめられます。「指定障害児通所支援事業者等の指導監査について」は令和8年10月1日の改正で、放課後等デイサービスに「37 児童対象性暴力等の防止」、児童発達支援に「39 児童対象性暴力等の防止」を加えました。着眼点には、把握している事業所とシステムの登録の有無に食い違いがないか、従業者の数に比べて犯罪事実確認の実施件数が少なすぎないか、いとま特例の要件と措置、研修・相談・調査・保護・防止措置が並びます。確認される書類7点は放デイの運営指導の確認項目にまとめています。運営指導の通知が来た時に最初に開く資料2点(段取り表・確認される書類の一覧)は、この記事の最後でメールアドレスだけで受け取れます。

出典: ガイドライン PDF p.336〜337(システムへの一括登録の流れ)、船橋市の案内(前掲)、「指定障害児通所支援事業者等の指導監査について」(平成26年3月28日障発0328第4号。最終改正 令和8年10月1日 こ支障第266号・障発1001第5号)別紙 PDF p.37〜39(児童発達支援)・p.109〜110(放課後等デイサービス)(厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/261002-1.pdf)
この記事は、こども家庭庁のガイドラインと国・自治体の公表資料を読んで整理したものです。手続きの日程や様式は改訂されることがあります。こども家庭庁のガイドライン・Q&Aの最新の版と、所在地の指定権者(所轄庁)の案内を確認してください。
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茂呂史生
茂呂史生 Happiter株式会社 代表。2005年から訪問介護・放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援を自分の手で立ち上げ、4社を経営。著書『世界を変える子どもたち』。

この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。手続きの日程と様式は、こども家庭庁のガイドライン・Q&A(最新の改訂)と所在地の指定権者の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。