放課後等デイサービスの運営指導で見られる書類 — 国の通知の「標準確認項目」35項目を、書類の一覧にした
見られるのは35項目、書類はのべ131点
別紙の放課後等デイサービスの部分(p.90〜111)で下線が付いている項目は35です。内訳は、基本方針1・人員に関する基準3・設備に関する基準1・運営に関する基準30。それぞれの項目に「確認文書」が並び、数えるとのべ131点になります(同じ書類が複数の項目に出てくるので、実際にそろえる種類はもっと少なくなります)。
下線の付いていない項目は、原則として見られません。「全部の基準を全部見られる」のではなく、35項目に答えられる書類がそろっているかが、準備の物差しです。
出典: 「指定障害児通所支援事業者等の指導監査について」別紙 主眼事項及び着眼点等(放課後等デイサービス)p.90〜111 [通知のPDF(厚生労働省)]
何度も出てくる書類は10種類
131点を数えると、同じ書類が繰り返し出てきます。回数の多い順に並べると、次の10種類です。
| 書類 | 出てくる項目の数 |
|---|---|
| 個別支援計画 | 6 |
| 運営規程 | 5 |
| ケース記録 | 5 |
| 勤務実績表 | 3 |
| 出勤簿(タイムカード) | 3 |
| 従業員の資格証 | 3 |
| 勤務体制一覧表 | 3 |
| 重要事項説明書 | 3 |
| 委員会議事録(虐待防止・身体拘束・感染症) | 3 |
| 研修・訓練を実施したことが分かる書類 | 3 |
この10種類がすぐ出せる状態なら、35項目のかなりの部分に答えられます。逆に言うと、個別支援計画・運営規程・ケース記録の3つに穴があると、複数の項目でまとめて指摘されるということです。
出典: 同別紙 p.90〜111 の確認文書の欄を数えたもの
いちばん重いのは「個別支援計画」の項目
運営に関する基準の「17 放課後等デイサービス計画の作成等」(p.99)は、1つの項目で12点の書類が並びます。
- 個別支援計画
- 児童発達支援管理責任者が個別支援計画を作成していることが分かる書類
- アセスメントを実施したことが分かる記録
- 面接記録
- 個別支援計画の原案
- 他サービスとの連携状況が分かる書類
- サービス担当者会議の記録
- 保護者に交付した記録
- アセスメント及びモニタリングを実施したことが分かる記録
- モニタリング記録
- アセスメント及びモニタリングに関する記録
- 上の各書類((2)から(7)に掲げる確認資料)
つまり「計画書がある」だけでは足りません。アセスメント→原案→会議→保護者への説明と交付→モニタリングという流れの、それぞれの記録が求められます。日付の前後(アセスメントより先に計画ができている、交付より先にサービスが始まっている)は、いちばん見つかりやすい指摘です。
出典: 同別紙 p.99〜101(項目17)
委員会・指針・研修が3点セットで見られる項目
近年の基準改正で加わった項目も、標準確認項目に入っています。共通するのは、「委員会の議事録」「指針やマニュアル」「研修や訓練の記録」の3点セットで見られることです。
- 35 身体拘束等の禁止(p.107): 身体拘束に関する記録(理由が分かるもの)、委員会議事録、適正化のための指針、研修の記録、個別支援計画
- 36 虐待等の禁止(p.107): 虐待防止マニュアル、委員会議事録、従業者に周知した記録、研修の記録、担当者が配置されていることが分かる書類(辞令など)
- 32 衛生管理等(p.106): 感染症・食中毒の予防とまん延防止のための指針、委員会議事録、研修・訓練の記録
- 27 業務継続計画の策定等(p.104): 業務継続計画(BCP)、研修・訓練の記録、見直しを検討した記録
- 30 安全計画の策定等(p.105): 安全計画、研修・訓練の記録、保護者に周知したことが分かる書類
- 31 自動車を運行する場合の所在の確認(p.105): 運行と所在を確認したことが分かる書類、見落とし防止装置と手順が分かる書類
- 29 非常災害対策(p.104): 対応マニュアル、通報・連絡体制、消防用設備点検の記録、避難訓練の記録、消防署への届出、地域住民が訓練に参加していることが分かる書類
「指針は作ったが委員会を開いていない」「研修はしたが記録がない」が、この並びで一度に見つかります。
出典: 同別紙 p.104〜107
児童発達支援との違い
児童発達支援の標準確認項目も35項目(p.11〜40)で、書類はのべ132点。項目の中身は放課後等デイサービスとほぼ同じです。違うのは、項目の番号(放デイの「22 緊急時等の対応」が児発では「24」、「25 運営規程」が「27」というように、22以降が2つずれる)、計画の名前(放課後等デイサービス計画/児童発達支援計画)、人員基準の書き方(児発は「児童発達支援センターを除く」)の3点です。多機能型で両方を運営している事業所は、1つの点検表で足ります。
出典: 同別紙 p.11〜40(児童発達支援)
点検の順番(この記事の使い方)
- 10種類の書類(上の表)が、今すぐ出せる場所にあるか。無い・古い物に印を付ける
- 個別支援計画の12点を、利用者3名ぶん通しで並べる(運営指導で見られる利用者の記録は原則3名以内です)。日付の前後を確かめる
- 3点セットの項目(身体拘束・虐待防止・衛生管理・BCP・安全計画・送迎・非常災害)を、「指針/委員会議事録/研修記録」の3列で埋める
- 残りの項目(掲示物、秘密保持の誓約書、苦情受付簿、事故とヒヤリハットの記録、会計書類)を1つずつ確かめる
- 見つかった不備は「今日わかった」と正直に記録して、今日から直す。さかのぼって作らない
この順番はHappiterの提案です。届いた通知と指定権者の案内が優先します。
「通知が来てから当日までの段取り表」と「確認される書類の一覧(7サービス)」。この記事の35項目・131点を、印刷して使える表にしたものです。
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この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。制度の適用は自治体・指定権者の判断が優先します。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
