欠席時対応加算の記録|指摘されない書き方と算定の注意
出典: 「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成24年3月30日障発0330第16号。最終改正 令和8年3月31日こ支障第88号。以下「留意事項通知」)第二の2の(1)の⑪ PDF p.36・(3)の⑩ PDF p.53(こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2c5e1bb4-ee80-462b-992f-06f0d8c9b774/4aacbf83/20260402_policies_shougaijishien_shisaku_r8hoshukaitei_17.pdf)、厚生労働省・こども家庭庁「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」(令和8年度)放課後等デイサービス給付費 PDF p.50(https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001658031.pdf)
算定できる条件
留意事項通知は、児童発達支援の欠席時対応加算を次のように取り扱うとし、放課後等デイサービスもこれを準用しています。
- 連絡の時期: 急病等によりその利用を中止した日の前々日、前日または当日に中止の連絡があった場合に算定できる
- 相談援助の中身: 「障害児又はその家族等との連絡調整その他の相談支援を行う」とは、電話等で障害児の状況を確認し、引き続き利用を促すなどの相談援助を行うとともに、その相談援助の内容を記録すること。直接の面会や自宅への訪問等は要しない
- 回数の例外: 一定の事業所で、1月の利用児の延べ人数が利用定員に営業日数を掛けた数の80%に満たない場合は、重症心身障害児に限り8回を限度として算定できる
報酬算定構造(令和8年度)では、放課後等デイサービスの欠席時対応加算(Ⅰ)は「月4回を限度」で1回につき94単位、注に「重症心身障害児を支援する場合に限り定員充足率が80%未満の場合は月8回を限度」とあります。児童発達支援給付費の欄にも「月4回を限度」とあります。
新潟市の集団指導資料は、さらに次の点を挙げています。
- 「急病等」の、事業所の側では予期できない場合に算定する
- 欠席の連絡をもらうだけでは算定できない
- 連絡調整等を行った日に限り算定する
- 加算を算定した時は、キャンセル料を取らない(食材料費等を除く)
出典: 留意事項通知 PDF p.36・p.53、報酬算定構造(令和8年度)PDF p.40・p.50、新潟市福祉部福祉監査課 集団指導資料(令和5年度)PDF p.16(https://www.city.niigata.lg.jp/iryo/kenfuku/sidoukansa/syuudansidou/syougaisyuudan.files/R5kansasiryouyomigennasi.pdf)
自治体の指摘例
| 指摘の中身 | 直し方 | 出どころ |
|---|---|---|
| 欠席した事実の記録はあるが、家族との連絡調整その他の相談援助の内容が記録されていない、または不十分 | 家族等との連絡調整、本人の生活の状況、相談援助の内容を記録する | 郡山市 |
| 欠席が連日にわたり、1度の相談援助で複数回算定した(7月1日に当日と翌日の欠席の連絡を受けたのに、7月2日分も算定) | 1度の欠席連絡・相談援助で算定できるのは1回。7月2日分は過誤調整の対象 | 郡山市 |
| 私用など、急病等以外の理由の欠席で算定した | 私用の欠席は算定しない | 堺市 |
| 1回の連絡で複数回の利用中止の連絡調整をして、複数回算定した | 連絡調整が1回なら算定は1日だけ | 堺市 |
| 欠席時の対応内容の記録が無いのに算定した | 過誤調整をし、今後は相談援助をして内容を記録する | 大田区 |
郡山市の例は、相談援助を実際に行っていない日は算定できない、と添えています。堺市は、これらの指摘事項を集団指導の自己点検用資料に載せていたのに、自己点検シートでは「適切」と答え、実際は適切でなかった事業所が複数あった、と書いています。
こうした指摘は、要件を知らないことより、電話を受けた人と請求をする人の間で情報が途切れた時に起きます。だから直すのは、知識より様式です。
出典: 郡山市「運営指導における主な指摘事項等について(報酬)」(令和8(2026)年6月)p.3〜4(https://www.city.koriyama.lg.jp/uploaded/attachment/123405.pdf)、堺市「運営指導について」(更新日 2026年4月1日)(https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/hughug/shogai/jigyoshashitei/jidouunei.html)、大田区「令和4年度 放課後等デイサービス 指摘事項一覧」(https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/fukushi/shidoukansa/siteijigyousya_kensa.files/r4siteki6.houkagotoudeisabisu.pdf)
記録に残す5項目
郡山市の資料は、欠席時対応加算の「記載すべき内容」を5つ挙げています。
- 「連絡を受けた日」と「欠席日」
- 誰から連絡があったか
- 連絡を受けた職員名
- 欠席の理由、利用者の状況
- 相談援助の内容
1は、連絡が前々日・前日・当日のどれに当たるかを示す欄です。時刻まで書いておくと、前日の夕方の連絡か当日の朝の連絡かが、あとから見てもわかります。5には、留意事項通知の「状況を確認し、引き続き利用を促す」に当たることを書きます。体調の確認、受診の予定、次に来る日の相談などです。
電話を受けた人がその場で残せる様式
様式は、選ぶ欄を多くして、文章を書く欄を少なくすると、朝の電話でも埋まります。架空の記入例です。
| 欄 | 記入例(架空) | 書き方 |
|---|---|---|
| 連絡を受けた日時 | 11月5日(木)7:50 | 書く |
| 欠席日 | 11月5日(木) | 書く |
| 連絡してきた人 | 母(母・父・本人・その他から選ぶ) | 選ぶ |
| 受けた職員 | 職員A | 書く |
| 欠席の理由 | 急病(急病・通院・私用・その他から選ぶ) | 選ぶ |
| 本人の状況 | 朝から38度台の熱、せきがある | 聞いたまま |
| 相談援助の内容 | 受診の予定を確認し、水分をとって休むよう伝えた。熱が下がれば11月6日(金)に来たいとの相談を受け、前日の夕方に連絡をもらうことにした | 書く |
| 加算 | 算定する(当日の連絡・急病)/算定しない(私用など) | 選ぶ |
| 今月の算定 | 2回目(月4回まで) | 数える |
- 理由の欄を先に置く: 「私用」を選んだら加算の欄は「算定しない」。電話を受けた人がその場で判断をそろえられます
- 連日の欠席は1枚・1回: 1回の電話で2日分の連絡を受けたら、記録は1枚、算定は1回です(郡山市の例)
- 置き場所を決める: 紙なら電話の横に、デジタルならスマホから入れられるフォームに。探す時間が要らない所に置きます
- 請求の前に突き合わせる: 月末に、算定する日と記録の日が1対1で合っているか、月4回を超えていないかを、請求担当が確かめます
欠席の電話は30秒で終わります。記録も30秒で書ける形にしておけば、月末に請求担当が電話を受けた人を探して回ることはなくなります。
この記事は国と自治体の公表資料を読んで整理したものです。算定の可否と記録の様式は、指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)が判断します。所在地の指定権者の集団指導資料・通知で確認してください。
「通知が来てから当日までの段取り表」と「確認される書類の一覧(7サービス)」を、メールアドレスだけで受け取れます(数分以内にURLをお届けします)。
欠席の電話を受けたその場で記録を残せているかを、記録の型(テンプレート)・「その場で・すぐ」書く運用・スマホやタブレットでのその場入力など20項目で点検できます(登録なし)。
無料の道具を開く(登録なし) →
議事録も計画書も、最後は職員が打ちます。その職員が怖がらずに道具を使い始める入口の60分を、研修の第1回「ICTって何? 怖がらずに使える"道具"の話」そのまま・無料で。11月16日(月)10:00〜11:00・Zoom。顔出し・発言は任意、聞くだけでも大丈夫です。参加しても、研修の申し込みは義務ではありません。
11/16(月)の無料体験会に申し込む →
この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。算定の可否と記録の様式は、所在地の指定権者の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
