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過誤申立のやり方|返戻との違い・同月過誤・期限

2026-10-27書いた人: 茂呂史生(Happiter株式会社)
過誤申立(かごもうしたて)は、国保連(国民健康保険団体連合会)の審査を通って支払が確定した障害福祉サービス等の請求を、あとから取り下げる手続きです。事業所が市町村に過誤申立書を出し、必要に応じて正しい請求を国保連に出し直します。箕面市は、受給者ごと・サービス提供年月ごとに請求を取り下げる手続きで、誤りが1日分でもその月の請求全体が取り下げられる、と説明しています。審査で差し戻された返戻は、請求がまだ通っていないので、過誤申立は要りません。取り下げと再請求を同じ月に済ませる「同月過誤」の流れ、市によって違う期限、再請求の漏れを防ぐ管理を、札幌市・箕面市・福岡市の案内で整理します。
出典: 札幌市「障害福祉サービスの請求にかかる過誤申立について」(更新日 2026年9月9日。以下「札幌市のページ」)(https://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/kago.html)、箕面市「障害福祉サービス等(介護給付費・訓練等給付費)の過誤申立の手続きについて」(更新日 2024年3月29日。以下「箕面市のページ」)(https://www.city.minoh.lg.jp/syougaifukushi/jigyousha/kago.html)、福岡市「障害福祉サービス費(介護給付費、訓練等給付費等)の過誤処理について」(更新日 2024年10月2日。以下「福岡市のページ」)(https://www.city.fukuoka.lg.jp/fukushi/shisetsushien/health/syougaijiritusienhou/syougaikago.html)

過誤申立とは:受給者ごと・月ごとに取り下げる

札幌市と福岡市のページは、請求額や支払額が決まった給付費に請求の誤りがあった時に、事業所が市町村に過誤申立を依頼し、必要に応じて正しい請求を国保連にもう一度出す、と説明しています。箕面市のページは、支払が確定した請求情報を取り下げる時に過誤申立が要り、期日までに不備なく過誤申立書を出したあとで再請求ができる、としています。

押さえておきたいのは、取り下げの単位です。

出典: 札幌市のページ、箕面市のページ(留意事項)、福岡市のページ

返戻との違い

返戻過誤
請求の状態審査を通っていない(差し戻し)審査を通り、支払が確定している
市町村への申立要らない過誤申立書を出す
出し直し直して再請求する申立のあと、決められた月に再請求する

札幌市のページは、請求が返戻になった対象者は、過誤申立をしなくても再請求できる、としています。札幌市の同月過誤の対象者一覧表も、請求審査が終わってエラーにならなかった対象者だけを書く決まりです。手元の請求が「返戻」なのか「支払が確定した請求」なのかを、まず国保連から届いた審査の結果で分けると、出す書類を間違えずに済みます。返戻になる理由と再請求の流れは、障害福祉の返戻の記事にまとめています。

出典: 札幌市のページ、箕面市のページ

同月過誤と通常過誤の流れ

過誤には、再請求の時期で2つの扱いがあります。

「同月」は、市町村が国保連に過誤のデータを送る月と、事業所が再請求する月が同じ、という意味です。申立書を出すのは、その前の月です。箕面市のページの、5月に再請求する例で見ると、こうなります。

  1. 4月25日(必着)まで: 事業所が市へ過誤申立書を出す
  2. 5月: 市が国保連へ過誤のデータを送る
  3. 5月10日の締め切りまで: 事業所が国保連へ再請求する
  4. 6月: 「当月請求額 − 過誤額 + 過誤分再請求額 = 支払決定額」が支払われる

同月過誤の月に再請求がなければ、取り下げだけが行われ、当月の請求額から過誤額を全額返還することになります(箕面市)。サービスの提供実績がない、指導監査で実績が認められなかった、などで再請求できない分は、福岡市のページでは必然的に通常過誤になります。

出典: 札幌市のページ、箕面市のページ(同月過誤の流れ・留意事項)、福岡市のページ

期限は市で違う(3市の例)

市期限出し方
札幌市同月過誤は過誤処理月の前月25日まで(必着。提出は再請求する前月の1日〜25日)、通常過誤は過誤処理月の前月末日(必着)同月過誤は市の障がい福祉課、通常過誤は請求時に設定した区の保健福祉課給付事務係
箕面市再請求する予定月の前月25日(閉庁日なら直前の開庁日。必着)窓口への持参、郵送(封筒に「過誤申立書在中」)、電子申請
福岡市月の末日(休日なら前の開庁日)までに届いた分を、翌月に市が国保連へ出す郵送(封筒に「過誤申立書在中」)、事前に連絡したうえでの持参

福岡市のページの例では、令和6年11月29日までに届いた申立書は12月に国保連へ送られ、同月過誤にするなら12月10日までに再請求します。過誤決定通知書の情報は令和7年1月上旬に届き、調整した額がその月に支払われます。

箕面市のページには、ほかにも決まりがあります。期限を過ぎて市が受理した時は翌々月の再請求になる、期日までに届いても内容に不備があれば受け付けない、件数が多い(約30件以上)時と同月過誤ができない時は前もって市へ連絡する、の3つです。同じ同月過誤でも、25日締めの市と月末締めの市があります。期限は、支給決定をした市町村の最新の案内で確かめてください。

出典: 札幌市のページ、箕面市のページ(提出期限・留意事項)、福岡市のページ

再請求の漏れを防ぐ管理

札幌市のページは、同月過誤の申請で記載ミスや再請求漏れが多発している、として確認の徹底を求めています。対象者一覧表は受給者証番号の順に書きます。申立書を出すと、仕事が終わった気がします。ただ、お金が戻ってくるのは再請求のほうです。

上限額管理をしている利用者は、もう1つ手間が増えます。福岡市のページは、上限額管理をした請求を過誤申立で出し直す時、上限額管理事業所が情報作成区分を「修正」にした上限額管理結果票を出し直す必要があり、出さないと再請求の情報は返戻になる、としています。直したことで他の事業所の利用者負担額が変わる時は、その事業所も過誤申立と再請求をします。

次は、上の3市の案内をもとにした Happiter株式会社 の管理表の例で、国や自治体の様式ではありません。

列書くこと
対象受給者証番号・サービス提供年月
理由取り下げる理由(例: 加算の算定日の誤り、実績の日数の誤り)
出す先と期限支給決定をした市町村と、その市町村の期限
提出提出した日と方法、受付の控え
再請求再請求する月と、再請求した日
上限額管理結果票の修正が要るか、関係する事業所に伝えたか
入金過誤決定通知書と、入金を確かめた日

この表を事業所の共有の場所に置き、毎月の請求の締め切りの前に「再請求する月」が今月の行だけを見る、と決めておくと、担当が替わった月でも漏れが見つかります。

出典: 札幌市のページ、福岡市のページ、箕面市のページ
この記事は自治体の公表資料を読んで整理したものです。過誤申立の様式・期限・同月過誤の扱いは、市町村によって異なります。支給決定をした市町村の案内で確認してください。
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茂呂史生
茂呂史生 Happiter株式会社 代表。2005年から訪問介護・放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援を自分の手で立ち上げ、4社を経営。著書『世界を変える子どもたち』。

この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。過誤申立の様式・期限・同月過誤の扱いは市町村によって異なります。支給決定をした市町村の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。