重要事項説明書の記載事項|障害福祉の説明・同意・交付
出典: 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号。以下「障害福祉サービスの基準」)第9条(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100171)、大阪府「事業者様式ライブラリー」(2026年7月31日更新 https://www.pref.osaka.lg.jp/o090080/jigyoshido/jiritu_top/jiritu_yousiki.html)
基準が求める「重要事項」と条番号
障害福祉サービスの基準 第9条第1項の中身は、次の3つです。
- いつ: 支給決定障害者等が利用の申込みを行った時
- 何を: 運営規程の概要、従業者の勤務体制その他の、利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書
- どうする: 障害の特性に応じた適切な配慮をしつつ、文書を交付して説明し、提供の開始について利用申込者の同意を得る
第2項は、社会福祉法第77条に基づいて書面を交付する時も、利用者の障害の特性に応じた適切な配慮をする、と定めています。サービスごとの条番号は次のとおりです。
| サービス | 説明と同意 | 「運営規程の概要」の運営規程 |
|---|---|---|
| 居宅介護 | 第9条 | 第31条 |
| 生活介護 | 第93条で第9条を準用 | 第89条 |
| 就労継続支援B型 | 第202条で第9条を準用 | 第202条で準用する第89条 |
| 共同生活援助 | 第213条で第9条を準用 | 第211条の3 |
| 児童発達支援 | 児童の基準 第12条 | 児童の基準 第37条 |
| 放課後等デイサービス | 児童の基準 第71条で第12条を準用 | 第71条で準用する第37条 |
条例の例を挙げると、大阪府は重要事項の説明を、平成24年大阪府条例第107号の第10条で定めるもの、と案内しています(国の基準では第9条)。自治体の資料や指摘の文に出てくる条番号は、所在地の条例の番号で読みます。
出典: 障害福祉サービスの基準 第9条・第31条・第89条・第93条・第202条・第211条の3・第213条、児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号。以下「児童の基準」)第12条・第37条・第71条(https://laws.e-gov.go.jp/law/424M60000100015)、大阪府「事業者様式ライブラリー」
載せる項目の例:大阪府の14項目
大阪府のページは「重要事項説明書に記載すべき内容」として、次の14項目を挙げています。
- 事業者、事業所の概要(名称、住所、所在地、連絡先など)
- 運営規程の概要(目的、方針、主たる対象とする障がいの種類、営業日時、利用料金、通常の事業の実施地域、サービスの内容と提供方法など)
- 管理者氏名及び従業者の勤務体制
- 提供するサービスの内容とその料金
- その他費用(交通費など)
- 利用料、その他費用の請求及び支払い方法
- 秘密保持と個人情報の保護(使用同意など)
- 事故発生時の対応(損害賠償の方法を含む)
- 緊急時の対応方法
- 苦情解決の体制と手順、苦情相談の窓口と連絡先(事業者、市町村窓口、運営適正化委員会など)
- 第三者評価の実施状況(実施の有無、直近の実施年月日、評価機関の名称、結果の開示状況)
- 虐待防止
- 事業者・事業所・利用者(場合により代理人)による説明確認欄
- サービス提供開始予定年月日
「運営規程の概要」には、運営規程の項目が入ります。生活介護の運営規程(第89条)の項目は、事業の目的と運営の方針、従業者の職種・員数・職務の内容、営業日と営業時間、利用定員、サービスの内容と受領する費用の種類・額、通常の事業の実施地域、利用に当たっての留意事項、緊急時等の対応方法、非常災害対策、主たる対象とする障害の種類(定めた場合)、虐待の防止のための措置、その他運営に関する重要事項の12です。
寝屋川市の令和7年度の指導事項一覧は、運営規程か重要事項説明書で足りない項目として、従業員の勤務体制、事故発生時の対応、サービスの第三者評価の実施状況を挙げ、第三者評価の実施状況(実施の有無)を書いていない例が多かったとしています。受けていない事業所も、有無を書く欄です。
出典: 大阪府「事業者様式ライブラリー」、障害福祉サービスの基準 第89条、寝屋川市「令和7年度 指定障害福祉サービス事業者等運営指導 主な指導事項一覧」p.1(https://www.city.neyagawa.osaka.jp/material/files/group/65/r7omonasidoujikousya.pdf)
説明・同意・契約の順と、障害の特性への配慮
- 申込みの時に説明する: 社会福祉法 第76条は、利用の申込みがあった時、契約の内容とその履行に関する事項を説明するよう努める、としています。基準の第9条は、重要事項を記した文書を交付して説明し、提供の開始の同意を得ることを求めています
- 同意を書面で残す: 説明した日と、説明を受けて同意した人がわかる形で残します
- 契約が成立したら書面を交付する: 社会福祉法 第77条は、契約が成立した時、経営者の名称と主たる事務所の所在地、提供する福祉サービスの内容、利用者が支払うべき額に関する事項などを書いた書面を、遅滞なく交付することを求めています
熊本市の令和7年度の集団指導資料は、運営指導の指摘として、説明日・契約日や本人の署名等の確認の形跡がない、本人署名欄に代理人が本人の名前を書いている、代筆者と代理人を混同している、を挙げています。熊本市の資料は、本人の署名が難しい時は署名代理人欄を設けて、利用申込者の同意を得た家族等から署名等を受けるよう案内しています。利用者が児童の時、契約の相手方は保護者です。管理者名で契約していた例も挙げ、契約は原則として法人代表者の名義で行うよう求めています(熊本市の例)。
障害の特性への配慮について、大阪府は、重要事項説明書・契約書は通常使用する書類とは別に、ルビ版、拡大文字版、点字版、録音版等をあらかじめ作成するなど工夫する必要がある、としています。寝屋川市も、多くの利用者に共通する方法として拡大文字版やルビ版の整備を挙げています。相手の承諾を得て、交付と同意を電子で行う方法(障害福祉サービスの基準 第224条第2項)は、個別支援計画の同意を電子で取る記事にまとめています。
出典: 社会福祉法 第76条・第77条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)、熊本市障がいサービス課「共通編 障害福祉サービス等 集団指導」(令和7年度)p.18〜19(https://www.city.kumamoto.jp/kiji00354184/3_54184_491518_up_42bm73xu.pdf)、大阪府「事業者様式ライブラリー」、寝屋川市の指導事項一覧 p.1、障害福祉サービスの基準 第224条第2項
運営規程や料金を変えた時:差し替えと説明のし直し
寝屋川市の指導事項一覧は、届出内容に変更があった日から10日以内に変更届を出していない例を挙げ、変更があった時点で運営規程と重要事項説明書の記載を変えて、事業所に掲示する物や利用者に交付する物を常に最新の状態にするよう求めています(従業員の員数だけの変更は、そのつどの届出は不要)。運営規程と重要事項説明書の食い違いも多く、挙がっているのはキャンセル料その他の費用、通常の事業の実施地域、営業日・営業時間・サービス提供時間、従業員の勤務体制・員数です。キャンセル料が重要事項説明書にしか書かれていない例が多かった、ともしています。大阪府も、利用料金は事業所の地域区分や報酬改定等で変動する、と注意を促しています。
第9条が定めているのは、利用の申込みがあった時の説明と同意です。いま利用している人に変えた内容をどう説明し直すかは、所在地の指定権者の案内を確かめてください。次は Happiter株式会社 の整理で、国や自治体の様式ではありません。
- 運営規程を先に直す: 変える所と変える日を決め、変更届の要否と期限を指定権者の案内で確かめる
- 重要事項説明書の同じ所を直す: 表紙か末尾に版と改定日を書く。ルビ版・拡大文字版も同じ日に直す
- 掲示と備え付けを差し替える: 基準は、重要事項を事業所の見やすい場所に掲示するか、書面を備え付けて自由に閲覧できるようにすることを求めています(居宅介護は第35条、生活介護は第92条)
- 利用者に説明し、同意を残す: 変わる所を示した文書を渡して説明し、日付と署名をもらう。利用料など負担が変わる時は、変わる日より前に
版の番号と改定日が入っていないと、共有フォルダに「重要事項説明書_最新」「最新2」「最新(本当)」が並びます。運営指導の前に書類をそろえるなら、運営指導 自己点検チェックリストで、重要事項説明書の交付・説明・同意を含む確認項目を点検できます(登録なし)。
出典: 寝屋川市の指導事項一覧 p.1、大阪府「事業者様式ライブラリー」、障害福祉サービスの基準 第9条・第35条・第92条
この記事は国と自治体の公表資料を読んで整理したものです。重要事項説明書の記載事項・様式・変えた時の扱いは、所在地の条例と指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)の案内・集団指導資料で確認してください。
「通知が来てから当日までの段取り表」と「確認される書類の一覧(7サービス)」を、メールアドレスだけで受け取れます(数分以内にURLをお届けします)。
運営指導の自己点検チェックリスト(7事業のタブ)。重要事項説明書の交付・説明・同意や、第三者評価の実施状況の記載を含む確認項目を、スマホで上から点検して、要改善だけToDoにできます(根拠の条文つき・登録なし)。
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この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。記載事項と様式は、所在地の条例と指定権者の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
