障害福祉の指定申請に要る書類|事前協議から提出まで
出典: 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「障害者総合支援法」)第36条(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123)、熊本県健康福祉部子ども・障がい福祉局障がい者支援課「指定障害福祉サービス事業者等の申請・届出等の手引き」(令和7年10月 Ver.1。以下「熊本県の手引き」)P.5・P.7(PDF p.7・p.9)(https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/290881.pdf)
指定権者は県か市か
熊本県の手引きは、障害福祉サービスの指定は県知事から受けるとしたうえで、熊本市内で事業を行う場合は熊本市が指定を行い、計画相談支援は所在地の市町村が指定する、と書いています。茨城県の資料も、事業所が水戸市にある場合は届出等の提出先が水戸市になる、としています。同じ県の中でも、所在地によって手引き・様式・窓口が変わります。
児童発達支援や放課後等デイサービスは、児童福祉法の障害児通所支援として別に指定を受けます。熊本県の手引きは、障害児通所支援との多機能型で新規指定を申請する時は、障害児通所支援の分を別に申請する必要がある、としています。
出典: 熊本県の手引き P.5・P.8(PDF p.7・p.10)、茨城県福祉部障害福祉課「事業所指定・変更届出等の提出に係る留意点について」(令和4年度 障害福祉サービス事業所に対する集団指導 研修資料・令和4年5月24日。以下「茨城県の資料」)PDF p.2(https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/shofuku/jiritsu/shofuku/e/01_jigyoushomuke/documents/siryou8.pdf)
事前協議・市町村の意見書・申請の流れ
| 段階 | 熊本県の手引き(令和7年10月) | 茨城県の資料(令和4年度) |
|---|---|---|
| 事前の相談 | 開設予定の市町村に事業開始を相談し、計画書を出す前に県の担当に電話する | 市町村・県との事前協議(事業計画書)。申請期限の2週間前を目途に終える |
| 計画・意見 | 事業実施計画書を事業開始予定の2か月半以上前までに出す | 意見書が必要なサービスは、市町村から意見書の交付を受ける |
| 申請 | 指定申請書等を事業開始予定の1か月半以上前までに出す | 指定を受けようとする日の属する月の前々月の末日まで(必着) |
| 指定 | 原則として毎月1日付けで指定し、指定通知を送る | 毎月1日 |
茨城県の資料の例では、4月1日に指定を受けるなら、事前協議は2月14日まで、申請書一式は2月28日までです。
法第36条は、市町村が指定に意見を出せる仕組みも定めています。関係市町村長は、指定の前に通知するよう県知事に求めることができ(第6項)、通知を受けたら、市町村障害福祉計画との調整を図る見地から意見を申し出ることができます(第7項)。茨城県の資料で市町村の意見書が要るのは、生活介護、短期入所(単独型)、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、自立訓練、共同生活援助、障害者支援施設と、児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援などです。10名以上の定員増や、ほかの市町村への事業所の追加・移転も含みます。
就労継続支援などの特定障害福祉サービスは、県の障害福祉計画の量に既に達している時などに、指定をしないことができます(第5項)。熊本県の手引きは、生活介護・A型・B型を新たに行う時は市町村との事前協議が必要とし、事業実施計画書の「市町村との協議状況」の欄で、障がい福祉計画の整備予定(指定枠)の残数を必ず確かめるよう求めています。
出典: 障害者総合支援法 第36条第2項・第5項〜第7項、熊本県の手引き P.5・P.7・P.43〜44(PDF p.7・p.9・p.45〜46)、茨城県の資料 PDF p.2〜4
必要書類の例:申請書のほかにそろえるもの
熊本県の手引きは、申請書類そのものは県のホームページに載せ、手引きの最後に事業実施計画書の様式例を付けています。欄は、開設の動機と目的・特色、運営主体(定款に申請する事業の記載があるか)、事業所の概要と開始予定日、営業時間と利用者の1日の流れ、事業の必要性(地域のニーズ・近くの事業所の状況)、市町村との協議状況、職員体制(管理者とサービス管理責任者の資格・実務経験)、土地・建物、生産活動の収支見込(A型・B型)です。新規指定の時は、暴力団排除の確認のための「役員等名簿兼誓約書」も出します。
栃木県の資料は、ほかに確かめる書類を挙げています。
- 登記事項証明書の目的: 申請する事業の記載がないと、原則として受理されない(記載例「児童福祉法に基づく障害児通所支援事業」など)。A型は定款も出す
- 建築基準法: 新築は検査済証の写し、用途変更が要る建物は手続きが終わったことが分かる書類、要らない建物は市の建築課などに相談した結果の記録(相談日・担当課・担当者名・不要な理由。たとえば面積が200㎡以下のため)
- 消防法: 防火対象物使用開始届の写し、スプリンクラー設備等を付けた時は消防用設備等設置届出書の写し(どちらも消防署の受付印があるもの)
茨城県の資料は、実務経験証明書は押印のある原本を出す、としています。変更届出の添付書類の一覧表には、付表、登記簿謄本、平面図、周辺地図、外観と内部の写真、設備・備品の一覧、経歴書、資格証の写し、研修修了証、勤務形態一覧表、雇用契約書、運営規程、賃貸借契約書などが並びます。指定のあとも同じ種類の書類を何度も出すので、申請の時の版をまとめて残しておくと、変更のたびに探さずに済みます。
事業実施計画書(事業計画書)に何を書くかは、放デイの事業計画書の書き方の記事にまとめています。
出典: 熊本県の手引き P.8・P.17・P.41〜45(PDF p.10・p.19・p.43〜47)、栃木県「Ⅱ 指定申請について 7 申請に係る留意事項」PDF p.1〜2(https://www.pref.tochigi.lg.jp/e05/welfare/shougaisha/service/sitei/documents/20231221154601.pdf)、茨城県の資料 PDF p.6・p.10
受理されない例と、差し戻しを防ぐ確認
茨城県の資料は、申請書類は全部そろってから受理し、不足や不備があれば受理しない、受理日から数えて翌々月の指定になる、としています。受理後の軽微な修正は指定予定日の前月20日までで、間に合わなければ翌々月です。熊本県の手引きも、不備があると審査に時間がかかり、開所予定日までに終わらない場合がある、と書いています。
栃木県の資料は、原則として申請書を受理できない例に、人員基準の従業者を確保できていない、事業所が工事中か備品が納入されていない、関係法令の許可や協議が整っていない、を挙げています。指定の時には運営の準備も要るとして、雇用契約書、タイムカード・出勤簿・シフト表、個別支援計画とサービス提供記録の様式を備えておくよう求めています。看板の発注は、指定通知が届いてからでも間に合います。
申請の前に、次の5つを1枚で確かめます(私たちの整理)。
- 指定権者(県か市か)と、その最新の手引き・様式
- 開設日から逆算した、事前協議・意見書・申請の締切(毎月1日の指定を前提に)
- 登記の目的と定款
- 建築・消防の手続きと、相談した記録
- 職員の雇用契約、資格・実務経験・研修修了の証明と、運営の様式
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出典: 茨城県の資料 PDF p.5、熊本県の手引き P.7(PDF p.9)、栃木県の資料 PDF p.3
この記事は国の法律と県の公表資料を読んで整理したものです。茨城県の資料は令和4年度のものです。必要書類・様式・提出期限は指定権者によって異なり、変わることがあります。所在地の指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)の最新の手引きを確認してください。
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この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。必要書類・様式・提出期限は指定権者によって異なります。所在地の指定権者の最新の手引きを確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
