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生活介護の運営指導で見られる書類 — 国の「確認項目及び確認文書」21項目・87点と、平均障害支援区分・単位・看護職員で聞かれること

2026-09-27書いた人: 茂呂史生(Happiter株式会社)
生活介護の運営指導は、厚生労働省の「集団指導・運営指導マニュアル」(令和8年6月)の別添「確認項目及び確認文書」(令和8年6月8日)にもとづいて行われます。生活介護の表は21項目、書類はのべ87点。ほかの通所サービスと並びは似ていますが、人員の確認ポイントが10個といちばん細かく、平均障害支援区分の算定資料と単位ごとの職員配置が分かる資料という、生活介護にしか出てこない書類があります。ページ番号は別添PDFの通し番号です。

指定の有効期間に少なくとも1回、21項目・87点

マニュアルによると、生活介護の運営指導は、指定の有効期間のうちに少なくとも1回。新しく指定を受けた事業所は指定から3年以内に行われます(マニュアル p.18)。見られるのは別添の生活介護の表(p.30〜35)にある21項目で、書類はのべ87点。1つの項目で書類が多いのは、苦情解決(9点)、従業者の員数(7点)、生活介護計画の作成等(7点)、非常災害対策(7点)、勤務体制の確保等(6点)です。就労系の表にある「情報の提供等(パンフレット・ホームページ)」は、生活介護の表には入っていません。

出典: 厚生労働省「指定障害福祉サービス事業者等に対する集団指導・運営指導マニュアル」(令和8年6月)p.18/別添「確認項目及び確認文書」生活介護 p.30〜35 [別添のPDF(厚生労働省)]

21項目を、そろえ方で4つに分ける

分け方項目そろえる書類の例
① 毎日の記録心身の状況等の把握、サービスの提供の記録、生活介護計画の作成等、緊急時等の対応アセスメント記録、ケース記録、サービス提供記録(利用者の確認つき)、計画・モニタリング・面接・会議の記録、緊急時対応マニュアル
② 契約とお金内容及び手続の説明及び同意、受給資格の確認、利用者負担額等の受領、定員の遵守重要事項説明書、利用契約書、説明・交付の記録、受給者証の写し、請求書・領収書、費用内訳(食費・材料費・日用品費等)、利用者名簿
③ 人と勤務従業者の員数、管理者、勤務体制の確保等、秘密保持等勤務体制一覧表、勤務実績表、資格証、常勤換算資料、利用者数算定資料、平均障害支援区分の算定資料、単位ごとの職員配置が分かる資料、雇用形態が分かる書類、研修計画・実施記録、ハラスメント防止の書類、秘密保持誓約書
④ 委員会・指針・訓練身体拘束等の禁止、虐待の防止、衛生管理等、業務継続計画、非常災害対策、事故発生時の対応、苦情解決指針・マニュアル、委員会議事録、研修・訓練の記録、避難訓練の記録、消防署への届出、事故・ヒヤリハットと再発防止の記録、苦情受付簿と対応記録

残る2項目(設備、運営規程)は、平面図・設備一覧と、運営規程・掲示物・従業者への周知の記録です。設備は確認ポイントが8個。訓練・作業室の広さと機械器具、相談室の間仕切り、洗面所・便所が利用者の特性に応じているか、設備が事業所の専用か(共用なら支援に支障がないか)まで、目視で見られます(p.30)。

出典: 同別添 p.30〜35 の項目と確認文書を、本記事で分類したもの

人員は、確認ポイントが10個。鍵は「平均障害支援区分」と「単位」

「従業者の員数」(p.32)の書類は7点。勤務体制一覧表、勤務実績表、資格証のほかに、常勤換算資料、利用者数算定資料、平均障害支援区分の算定資料、単位ごとの職員配置が分かる資料が並びます。確認ポイントは次の10個で、7サービスの表の中でいちばん多い項目です。

生活介護の人員基準は、利用者の平均障害支援区分で必要な人数が変わります。区分の平均が上がれば、同じ利用者数でも必要な職員が増えます。前年度の利用者ごとの区分と利用日数から平均をどう計算したかを、算定資料として説明できる形にしておいてください。複数の単位で運営している事業所は、単位ごとに職員を分けて配置していることが分かる表(誰がどの単位に何時間)が要ります。

出典: 同別添 p.32

生活介護計画は、7点の書類と11の確認ポイント

「生活介護計画の作成等」(p.31)の書類は7点です。

確認ポイントは11個。サービス管理責任者がアセスメント(面接で・趣旨を説明して)→ 原案 → 計画作成会議(利用者の意向を確認)→ 利用者・家族へ説明して文書で同意 → 利用者と相談支援事業者へ交付 → モニタリング(家族等と継続的に連絡・定期的に面接・記録)→ 少なくとも6か月に1回以上の見直し → 変更時は作成時と同じ手続き。意思決定に困難を抱える利用者について、意思と選好・判断能力を把握して支援しているか、という項目もあります。生活介護は利用が長く続き、本人の意思表示が難しい利用者も多いサービスです。本人の意思をどう確かめたか(面接の記録、家族との連絡の記録)が、計画の同意書の裏づけになります。

出典: 同別添 p.31

委員会・指針・研修の3点セット

次の項目は「指針やマニュアル」「委員会の議事録」「研修や訓練の記録」の組み合わせで見られます。

「指針は作ったが委員会を開いていない」「研修はしたが記録がない」が、この並びで一度に見つかります。身体拘束は、生活介護では個別支援計画への記載と記録が特に見られるところです。

出典: 同別添 p.31〜35

利用者負担は、内訳に「材料費」が入る

「利用者負担額等の受領」(p.32)は、書類4点(請求書、領収書、重要事項説明書・同意書等、費用内訳が分かる書類)に対して確認ポイントが5個。生活介護の費用内訳は食費、材料費、日用品費等と書かれていて、創作的活動や生産活動の材料費が実費として入ります。何を実費として受け取っているか、金額を利用者に説明して同意を得ているか、支払いのたびに領収証を交付しているか、を確かめてください。

出典: 同別添 p.32

加算と「サービス提供時間」は、この一覧の外で聞かれる

生活介護の表には、加算の要件や利用時間の項目は入っていません。マニュアルには、確認項目は「最低限のチェックポイント」で、加算の請求については、それぞれの加算の要件を示す書類が別に求められると書かれています(マニュアル p.22)。生活介護は人員配置体制加算・常勤看護職員等配置加算・送迎加算・食事提供体制加算など、人と設備の体制で取る加算が多く、それぞれの体制が分かる書類(配置の実績、送迎の記録、食事の提供の記録)を求められると考えて準備してください。また、令和6年度の報酬改定から、生活介護の基本報酬は利用者ごとのサービス提供時間で区分が変わるため、サービス提供記録の時間の欄が、そのまま報酬の根拠として見られます。

出典: マニュアル p.22

点検の順番(この記事の使い方)

  1. ③人と勤務を最初に。前年度の利用者ごとの区分と利用日数から平均障害支援区分を計算し直し、単位ごとの職員配置表と常勤換算資料を作る(生活介護でいちばん重い項目です)
  2. ①毎日の記録を、利用者3名ぶん・直近1年で通しで並べる(運営指導で見られる利用者の記録は原則3名以内です)。生活介護計画の7点は、本人の意思をどう確かめたかの記録まで。提供記録は時間の欄も
  3. ②契約とお金で、重要事項説明書・契約書・受給者証・領収書・費用内訳(材料費を含む)が、同じ利用者で1セットそろうか
  4. ④委員会・指針・訓練を「指針/議事録/研修記録」の3列で埋める
  5. 加算の要件(配置の実績、送迎の記録、食事の提供の記録)を、報酬の確認用に別に用意する
  6. 見つかった不備は「今日わかった」と正直に記録して、今日から直す。さかのぼって作らない
この順番と4つの分け方はHappiterの提案です。届いた通知と指定権者の案内が優先します。
この記事の内容を、そのまま点検に使う
運営指導の自己点検チェックリスト。生活介護版はまだありませんが、就労B型版と項目がほぼ重なる(違いは計画の名前・人員基準・利用者負担の内訳)ので、代わりに使えます。要改善だけToDoにできます(出典つき)。
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「通知が来てから当日までの段取り表」と「確認される書類の一覧(7サービス)」。この記事の21項目・87点を、印刷して使える表にしたものです。
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茂呂史生
茂呂史生 Happiter株式会社 代表。2005年から訪問介護・放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援を自分の手で立ち上げ、4社を経営。著書『世界を変える子どもたち』。

この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。制度の適用は自治体・指定権者の判断が優先します。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。