児童発達支援の運営指導で見られる書類 — 国の通知の「標準確認項目」35項目・132点と、放デイとの違い
児童発達支援の運営指導は、こども家庭庁・厚生労働省の通知「指定障害児通所支援事業者等の指導監査について」(平成26年3月28日 障発0328第4号、最終改正 令和7年3月31日)の別紙「主眼事項及び着眼点等」にもとづいて行われます。児童発達支援の表は p.11〜40 で、下線が付いた項目=標準確認項目は35、書類はのべ132点。放課後等デイサービスの表(35項目・131点)とほぼ同じ作りですが、児童発達支援ならではの読みどころが3つあります。ページ番号は通知のPDFの通し番号です。
35項目・132点の内訳
内訳は、基本方針1・人員に関する基準3・設備に関する基準1・運営に関する基準30。下線の付いていない項目は、特段の事情がない限り見られません。準備の物差しは「35項目に答えられる書類がそろっているか」です。
出典: 「指定障害児通所支援事業者等の指導監査について」別紙 主眼事項及び着眼点等(児童発達支援)p.11〜40 [通知のPDF(厚生労働省)]
何度も出てくる書類は10種類(放デイと同じ)
| 書類 | 出てくる項目の数 |
|---|---|
| 個別支援計画 | 6 |
| 運営規程 | 5 |
| ケース記録 | 5 |
| 勤務実績表 | 3 |
| 出勤簿(タイムカード) | 3 |
| 従業員の資格証 | 3 |
| 勤務体制一覧表 | 3 |
| 重要事項説明書 | 3 |
| 委員会議事録(虐待防止・身体拘束・感染症) | 3 |
| 研修・訓練を実施したことが分かる書類 | 3 |
個別支援計画・運営規程・ケース記録の3つに穴があると、複数の項目でまとめて指摘されます。多機能型で放課後等デイサービスも運営している事業所は、この10種類は1つの棚で足ります。
出典: 同別紙 p.11〜40 の確認文書の欄を数えたもの
いちばん重いのは「児童発達支援計画」の12点
「17 児童発達支援計画の作成等」(p.28)は、1つの項目で12点の書類が並びます。個別支援計画、児童発達支援管理責任者が作成していることが分かる書類、アセスメントの記録、面接記録、計画の原案、他サービスとの連携状況、サービス担当者会議の記録、保護者に交付した記録、モニタリングの記録(3種類の書き方で挙がる)、そしてそれらの確認資料。アセスメント→原案→会議→保護者への説明と交付→モニタリングの流れの、それぞれの記録が求められます。就学前の子どもは半年で様子が変わるので、モニタリングの間隔と、計画の変更の記録が途切れていないかを先に確かめてください。
出典: 同別紙 p.28〜30(項目17)
児童発達支援ならではの読みどころ3つ
- 人員基準の項目は「児童発達支援センターを除く」事業所向けの書き方(p.11)。センターは別の基準で見られます
- 人員の項目に、標準確認項目の外で「令和6年4月1日において児童発達支援の指定を受けていたことが分かる書類」が挙げられている(p.11)。令和6年4月の基準改定の前から指定を受けている事業所かどうかを確かめる書類と読めます。開設時期を示せる書類(指定通知書)を手元に
- 項目の番号が放デイと2つずれる(22以降。たとえば「緊急時等の対応」は放デイ22・児発24、「運営規程」は放デイ25・児発27)。放デイの点検表を流用する時は、番号ではなく項目名で照らしてください
出典: 同別紙 p.11・p.32〜33
委員会・指針・研修の3点セット
次の項目は「指針やマニュアル」「委員会の議事録」「研修や訓練の記録」の組み合わせで見られます。
- 37 身体拘束等の禁止(p.36): 身体拘束に関する記録(理由が分かるもの)、委員会議事録、適正化のための指針、研修の記録、個別支援計画
- 38 虐待等の禁止(p.37): 虐待防止マニュアル、委員会議事録、従業者に周知した記録、研修の記録、担当者が配置されていることが分かる書類
- 34 衛生管理等(p.35): 感染症・食中毒の予防とまん延防止のための指針、委員会議事録、研修・訓練の記録
- 29 業務継続計画の策定等(p.33): 業務継続計画(BCP)、研修・訓練の記録、見直しを検討した記録
- 32 安全計画の策定等(p.34): 安全計画、研修・訓練の記録、保護者に周知したことが分かる書類
- 33 自動車を運行する場合の所在の確認(p.35): 運行と所在を確認したことが分かる書類、見落とし防止装置と手順が分かる書類
- 31 非常災害対策(p.34): 対応マニュアル、通報・連絡体制、消防用設備点検の記録、避難訓練の記録、消防署への届出、地域住民が訓練に参加していることが分かる書類
未就学児は自分で避難できないので、避難訓練の記録と送迎車の所在確認は、書類の有無だけでなく中身を聞かれます。
出典: 同別紙 p.33〜37
点検の順番(この記事の使い方)
- 10種類の書類(上の表)が今すぐ出せる場所にあるか。無い・古い物に印を付ける
- 児童発達支援計画の12点を、利用者3名ぶん通しで並べる(運営指導で見られる利用者の記録は原則3名以内です)。日付の前後を確かめる
- 3点セットの項目を「指針/委員会議事録/研修記録」の3列で埋める
- 指定通知書(開設時期が分かる書類)と、人員基準の経過措置に当たるかどうかを確かめる
- 残りの項目(掲示物、秘密保持の誓約書、苦情受付簿、事故とヒヤリハットの記録、会計書類)を1つずつ
- 見つかった不備は「今日わかった」と正直に記録して、今日から直す。さかのぼって作らない
この順番はHappiterの提案です。届いた通知と指定権者の案内が優先します。
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この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。制度の適用は自治体・指定権者の判断が優先します。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
