グループホーム(共同生活援助)の運営指導で見られる書類 — 国の「確認項目及び確認文書」22項目・97点を、住まいの事業所の目線で整理した
3年に1回以上、22項目
マニュアルによると、共同生活援助の運営指導は3年に1回以上行われます(マニュアル p.18)。見られるのは別添の共同生活援助の表(p.92〜97)にある22項目で、書類はのべ97点。1つの項目で最も多いのは「勤務体制の確保等」と「苦情解決」の9点ずつ、次いで「共同生活援助計画の作成等」と「非常災害対策」の7点ずつです。
出典: 厚生労働省「指定障害福祉サービス事業者等に対する集団指導・運営指導マニュアル」(令和8年6月)p.18/別添「確認項目及び確認文書」共同生活援助 p.92〜97 [別添のPDF(厚生労働省)]
住まいならではの項目が4つある
通所の事業所の表には無い、あるいは薄い項目が4つあります。
| 項目 | 見られる書類 | 見どころ |
|---|---|---|
| 設備(p.92) | 平面図、設備・備品等一覧表、居室面積・定員が分かる書類、既存建物であることが分かる書類(該当時)、目視 | 居室の面積と定員が、届け出たとおりか |
| 入退去(p.92) | 利用者名簿、アセスメント記録、ケース記録、退居時の支援記録、関係機関との連携記録 | 退居した人の「その後」の支援と連携が記録にあるか |
| 利用者負担額等の受領(p.95) | 請求書、領収書、重要事項説明書・同意書等、費用内訳(食材料費、家賃、光熱水費、日用品費等)が分かる書類 | 実費の内訳が説明され、同意を取り、領収書を出しているか |
| 運営規程(p.94) | 運営規程、重要事項説明書、事業所の掲示物、従業者への周知状況が分かる書類 | 規程が職員に周知されているか(掲示・配布・説明の記録) |
とくに費用の内訳は、家賃・食材料費・光熱水費・日用品費が「いくらで、何にもとづいて」決まっているかを、重要事項説明書と同意書、領収書で通して見られます。金額の根拠が書類に無い、値上げのときに同意を取り直していない、が起きやすいところです。
出典: 同別添 p.92・p.94・p.95
共同生活援助計画は7点で見られる
「共同生活援助計画の作成等」(p.93)の書類は7点です。
- 共同生活援助計画
- アセスメント記録
- モニタリング記録
- 面接記録
- 会議記録
- 説明・同意・交付記録
- 計画変更記録等
通所の個別支援計画と同じで、アセスメント→計画→説明・同意・交付→モニタリング→変更の流れの、それぞれの記録が求められます。グループホームは在籍が長くなるぶん、モニタリングと計画の変更の記録が途切れやすいので、直近1年分を通しで並べて日付の順番を確かめてください。
出典: 同別添 p.93
委員会・指針・研修の3点セット
通所と同じく、次の項目は「指針やマニュアル」「委員会の議事録」「研修や訓練の記録」の組み合わせで見られます。
- 身体拘束等の禁止(p.93): 身体拘束等に関する記録、適正化のための委員会議事録、適正化のための指針、研修の記録、個別支援計画
- 虐待の防止(p.96): 委員会議事録、研修の記録、担当者を配置していることが分かる書類
- 衛生管理等(p.97): 衛生管理に関する書類、委員会議事録、感染症・食中毒の予防とまん延防止のための指針、研修・訓練の記録
- 業務継続計画の策定等(p.95): 業務継続計画(BCP)、周知記録(配布・説明)、研修・訓練記録、見直し記録
- 非常災害対策(p.97): 対応マニュアル、通報・連絡体制、消防用設備点検の記録、避難訓練の記録、消防署への届出、地域住民が訓練に参加していることが分かる書類
グループホームは夜間に職員が少ないので、非常災害対策の通報・連絡体制と避難訓練の記録(夜間を想定した訓練を含む)は、書類の有無だけでなく中身を聞かれます。
出典: 同別添 p.93・p.95〜97
人員と勤務の項目で、忘れやすい書類
- 従業者の員数(p.94): 勤務実績表、出勤簿、資格証、勤務体制一覧表に加えて、利用者数(平均利用人数)が分かる書類と利用者の支援に支障がないことが分かる書類
- 管理者(p.94): 勤務形態が分かる書類、勤務実績表、出勤簿、勤務体制一覧表に加えて、履歴書・研修修了書等(知識及び経験が分かる書類)
- 勤務体制の確保等(p.95): 勤務表、ケース記録、勤務形態一覧表、雇用形態が分かる書類、委託契約書・業務報告書(業務を委託している場合)、研修計画・研修実施記録、ハラスメント防止関係書類
管理者の「知識及び経験が分かる書類」と、委託先の契約書・業務報告書は、普段は使わないので当日に出てこないことがあります。先に場所を確かめておくと安心です。
出典: 同別添 p.94〜95
点検の順番(この記事の使い方)
- 住まいの4項目(設備・入退去・費用の内訳・運営規程の周知)を最初に。面積と定員、費用の根拠、退居の記録は、他の項目と重ならないので後回しになりがちです
- 共同生活援助計画の7点を、利用者3名ぶん、直近1年で通しで並べる(運営指導で見られる利用者の記録は原則3名以内です)
- 3点セットの5項目(身体拘束・虐待防止・衛生管理・BCP・非常災害)を「指針/委員会議事録/研修・訓練記録」の3列で埋める
- 人員の3項目で、管理者の経歴書類と委託先の契約書・報告書の場所を確かめる
- 残り(重要事項説明書と契約、サービス提供記録、受給者証、緊急時対応、秘密保持、情報提供、苦情、事故)を1つずつ
- 見つかった不備は「今日わかった」と正直に記録して、今日から直す。さかのぼって作らない
この順番はHappiterの提案です。届いた通知と指定権者の案内が優先します。
「通知が来てから当日までの段取り表」と「確認される書類の一覧(7サービス)」。この記事の22項目・97点を、印刷して使える表にしたものです。
登録して受け取る →
グループホームの開設や、運営指導の前の点検・指摘のあとの改善を一緒に進めたい方は、開設・運営の伴走コンサル(顧問プラン 月10万円)をご覧ください。まず15分の無料相談から。
くわしく見る →
この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。制度の適用は自治体・指定権者の判断が優先します。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
