児発管の要件|実務経験の数え方と研修(基礎・実践・更新)
出典: 山口県「児童発達支援管理責任者」(https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/48089.pdf)、千葉県「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者の研修体系等の見直し概要」(https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/documents/01-sabikan-gaiyou.pdf)、厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について」(社会保障審議会障害者部会 第135回 資料5・令和5年2月27日 https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001226975.pdf)
児発管になるための2つの条件
山口県の資料は、児発管として配置するための要件を次の2つとしています。
- 実務経験: 障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野での、直接支援・相談支援などの業務の経験。年数は経験の種類に応じて3年・5年・8年
- 研修の修了: 「相談支援従事者初任者研修」の講義部分(2日間)と、サービス管理責任者等研修(基礎研修と実践研修)
実務経験の要件は、平成24年3月30日厚生労働省告示第230号に定められています。研修は令和元年度からサビ管(サービス管理責任者)と共通のカリキュラムになり、基礎研修は相談支援従事者初任者研修の講義部分と合わせて26時間、実践研修は14.5時間です(国の資料)。
出典: 山口県の上記資料、厚生労働省の上記資料 p.2・p.4・p.5
実務経験の年数の数え方
千葉県の資料にある、児発管の実務経験の表(令和元年度以降)をまとめると次のとおりです。
| 経験の種類 | 業務の例 | 年数 |
|---|---|---|
| 相談支援業務 | 施設等の相談支援、就労支援の相談、学校の進路相談・教育相談、乳児院・児童養護施設などでの業務 | 5年以上 |
| 直接支援業務 | 施設・医療機関等での介護、障害者雇用事業所での就業支援、学校、児童福祉等の施設・事業での業務 | 8年以上 |
| 資格を持つ人の直接支援 | 社会福祉主事任用資格・介護職員初任者研修相当・保育士・児童指導員任用資格のある人の直接支援業務 | 5年以上 |
| 国家資格等の業務が5年以上の人 | 相談支援業務・介護等の業務 | 3年以上 |
児発管の表では、どの区分にも老人福祉施設・医療機関等以外での実務経験が3年以上という条件が付きます。高齢者の施設や病院での経験だけでは足りない、ということです。表には、ほかに次のことも書かれています。
- 資格を持つ人の直接支援は、資格を取る前の年数も含めてよい
- 国家資格等の期間と、相談・介護の業務の期間は同じ時期でもよい
- 国家資格等は、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・栄養士(管理栄養士を含む)など
- 直接支援業務は、平成30年度までの10年以上から、令和元年度以降は8年以上になった
年数が足りていても、証明できなければ数えられません。前の職場に経験を証明してもらう手間も、段取りに入れておくと安心です(証明の様式は都道府県の案内で確かめてください)。
出典: 千葉県の上記資料 p.5(児童発達支援管理責任者の実務経験)
基礎研修→OJT→実践研修→更新研修の流れ
- 基礎研修: 実務経験の要件に2年足りない段階から受けられます(相談支援3年・直接支援6年・資格を持つ人の直接支援3年・国家資格等の業務の人の相談・直接支援1年)
- OJT(現場での実務): 基礎研修を修了した日以後、実践研修を受ける前の5年間に、通算2年以上の相談・直接支援業務が必要です。この間も、すでに児発管が1人いる事業所なら2人目として配置でき、個別支援計画の原案をつくれます
- 実践研修: 修了すると、児発管として配置できます
- 更新研修: 5年ごとに受けます。受けられるのは、受講時に児発管等・相談支援専門員・管理者として働いている人か、受講前5年間にそれらに2年以上就いていた人です(どちらも実践研修修了者)
期限内に更新研修を修了しないと失効します。期限は、実践研修修了者は実践研修を修了した年度の翌年度から5年、更新研修修了者は実践研修修了の翌年度から起算して5年ごとです。失効した人も、改めて実践研修を修了すれば業務に就けます(この場合、実践研修の受講要件はありません)。
出典: 千葉県の上記資料 p.1〜3
OJTを6か月に短くできる例外
三重県の資料は、OJTは原則2年以上だが、一定の要件を満たせば例外的に「6月以上」で実践研修を受けられるようになった、としています。要件は次の3つです。
- 基礎研修を受けた時点で、実務経験の要件を満たしている
- 実践研修を受けるまでに、6月以上「個別支援計画作成の業務」に従事している
- その業務に従事することを、指定権者に届け出ている
三重県の資料では、国のQ&Aにあるとおり、個別支援計画の作成におおむね10回以上携わるのが基本としています。届出の方法と様式は都道府県ごとに違います。
出典: 三重県「サービス管理責任者等実践研修 OJT期間短縮の例外規定について」(https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/001102448.pdf)
経過措置は終わっている
令和元年度の見直しのあと、令和元〜3年度の基礎研修受講者を一定期間みなしで配置できる経過措置などがありました。栃木県の資料は、この見直しに係る経過措置は令和7年3月31日をもって完全に終了し、1人目の児発管等は実践研修か、5年以内の更新研修の修了が必須(みなし配置を除く)としています。要件を満たさない人を置くと人員欠如となり、減算の対象です。
出典: 千葉県の上記資料 p.2、栃木県保健福祉部指導監査課「運営指導における主な指摘事項について」(令和8年3月31日 https://www.city.tochigi.lg.jp/uploaded/attachment/68666.pdf)(栃木市のサイトに掲載)
開設日に間に合わせる逆算
開設日には、実践研修まで修了した児発管が要ります。求人票に「急募」と書いても、研修のカレンダーは急いでくれません。児発管は「採用できたら研修」ではなく「研修の日程から採用を逆算」です。候補者の状態で、確かめることが変わります。
- 実践研修修了・更新の期限内: 修了証と、更新研修の期限
- 基礎研修修了・OJT中: OJTが2年(例外は6月以上)に届く日と、実践研修の日程
- 実務経験だけある: 基礎研修からなので、原則2年以上かかる
- 実務経験が足りない: 基礎研修を受けられるのは、要件に届く2年前から
逆算の順番は、①開設予定月から指定申請の締切を確かめる(指定権者ごとに違う)、②締切より前に、児発管の名前と修了証がそろっている状態を目標にする、③候補者が実践研修の前なら、所在地の都道府県の研修の日程と申込の時期を先に確かめる、です。国の資料は、具体的な配置が決まっている人を優先的に受講の対象にすることなどを、都道府県に周知するとしています。
1人に頼らないことも大切です。国の資料は、退職・病休など事業者の責めに帰さない事由で児発管等が欠け、すぐに配置するのが難しい場合に、実務経験を満たす人を1年間みなしで配置できる措置を説明しています。これは欠けた時の救済で、開設の計画に組み込むものではない、と私は考えています。2人目の候補として基礎研修の修了者を育てておくほうが、確実です。
出典: 厚生労働省の上記資料 p.2・p.3
この記事は国と県の公表資料を読んで整理したものです。実務経験の認め方・研修の日程と受講の条件・みなし配置の扱いは、都道府県と指定権者が判断します。所在地の都道府県と指定権者の案内を優先してください。
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この記事は、国の公表資料をもとにHappiter株式会社が要約したものです。実務経験の数え方と研修の日程は都道府県で異なります。所在地の都道府県の案内を確認してください。誤りを見つけた方は お問い合わせ からお知らせください。
